23不動産購入の流れ

「不動産購入にあたって、いつ何を準備すればいいのか分からない」という不安はありませんか?

安心して不動産を購入するためには、事前に流れを理解しておくことが大切です。流れを理解し、準備をしておけば、その時になって慌ててしまったり、ミスをしてしまったりすることを防げるでしょう。

ここでは、不動産購入の流れを簡単に解説します。いつ何が必要なのか、こうした点に注目しながら読んでみてください。

 

仲介物件と分譲物件では流れが異なる

最初に理解していただきたいのが、仲介物件と分譲物件の違いです。

なぜ、この2つを理解する必要があるのかというと、仲介物件と分譲物件では、不動産を購入する際の流れが若干異なるからです。そのため、まずは、仲介物件と分譲物件の違いについて解説します。

 

仲介物件
仲介物件は、名前の通り、不動産会社が売主と買主の間を仲介して販売される不動産のことを指します。

不動産会社が仲立ちするため、買主が売主と直接交渉する必要がありません。また、不動産の取引が成立すると、仲介してくれた不動産会社へ報酬として仲介手数料を支払う必要があります。仲介物件の場合は、新築一戸建てのこともありますが、中古物件の取引が多いです。

 

分譲物件
分譲物件は、不動産会社が売主となって買主と直接交渉し販売される不動産のことです。仲介業者を間に入れずに売買されるのが分譲物件になります。

主に未入居の新築マンションや新築一戸建てが対象となります。

 

つまり、おおまかに言うと、仲介物件と分譲物件では、仲介業者が入るか入らないかの点で違いがあるのです。

 

不動産購入のおおまかな流れ

仲介物件と分譲物件を購入するまでの流れは似ています。

ただし、上記のように、違いもあるので、異なる部分がある時は、分けて説明します。

不動産購入の流れは以下のように進められます。

 

STEP 1  希望条件を整理する

まず、不動産を購入するうえで、最低限考えておくべき事柄がいくつかあります。

例えば、一戸建てなのかマンションなのか、間取りはどんなものがよいのか、入居時期はいつなのか、駅から近いほうがよいのか、これらの要素はある程度固めておきましょう。

そうすれば、ミスマッチを回避することにつながります。

 

STEP 2  予算を決定する

条件が決まったら、次は予算について考えてみましょう。

預貯金の額や住宅ローンの借入可能額をチェックしたうえで、どのくらいの額までなら支払えるのか、おおよその予算を立てておいてください。

不動産を探しながら、希望条件だとどの程度の予算が必要になるのか確認することも大切です。

 

STEP 3  不動産を探す

インターネットでの検索や新聞の折り込みチラシなどを用いて、不動産の情報を収集していきます。

STEP 1で考えた希望条件で検索してみると、自分の求めている住宅が見つけやすくなります。

また、不動産会社に相談して、不動産を紹介してもらうのも1つの手です。不動産会社に行けば、レインズ(不動産流通機構が運営するコンピュータ・ネットワーク・システム)に登録されている不動産の中から希望条件に合うものをピックアップしてくれます。自分だけでは見つけられなかった不動産に出会えることもあります。

 

STEP 4  不動産を見学する

インターネット検索や不動産会社への相談でよさそうな不動産が見つかったら、実際に見に行ってみましょう。

分譲の場合は新築が多いので、モデルルームを見学することになります。まだ新しいため、綺麗に見えるとは思いますが、きちんと見学する際は注意深く見て回り、担当者にいろいろ質問してみましょう。

一方、仲介物件の場合は、中古の住宅が多いので、こちらはより一層注意して問題がないか確認してください。

 

STEP 5  不動産会社と媒介契約を結ぶ(分譲物件はなし)

仲介物件の購入では、不動産会社との媒介契約を結ぶ必要があります。分譲物件の場合はありません。媒介契約は、不動産会社に仲介を依頼する際に結ぶ契約になります。こちらの媒介契約を結ぶことで、売主との交渉、物件説明、契約手続き、引き渡し手続きなどサポートが受けられます。媒介契約を結ぶ際は、仲介業務の内容や仲介手数料についてよく確認しておきましょう。

 

STEP 6  資産計画を立てる

仲介物件の場合も、分譲物件の場合も、資産計画を立てることになります。

住宅ローンの金利や毎月の返済額を試算しておき、不動産の購入が決まっても焦らないように準備してください。

不動産購入にかかわる諸経費なども細かく出して具体的な資産計画を作ります。

 

STEP 7  不動産の購入を申込む

希望条件と合致する不動産が見つかったら、売主に対して購入を申込みます。

申込書に必要事項を記入し、書面で提出するのが一般的です。

この際、申込証拠金という形で、2~10万円ほどのお金を支払うことになります。

 

STEP 8  不動産の売買契約を結ぶ

不動産の購入申込みが完了すると、今度は不動産会社の宅地建物取引士から重要事項説明を受けることになります。

この時に、購入物件や細かな条件についての確認をしていきます。専門用語が多く、分かりづらいこともあるので、都度質問するようにしましょう。

契約書の内容も含めて納得できたら、いよいよ売買契約に移ります。この契約を結ぶと、もう後戻りできないので、最後に契約内容をもう一度しっかり確認してください。

また、売買契約を結ぶ際は、手付金として不動産の価格の10~20%のお金が発生します。その点は認識しておきましょう。

 

STEP 9  住宅ローンの契約を結ぶ

売買契約後、住宅ローンを利用する場合は、その申込みをおこないます。金融機関での審査を通過することで、正式に金融機関とローン契約を結ぶことになります。

どの住宅ローンにすべきか迷った時は、不動産会社に相談してみるとよいでしょう。不動産会社には、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなどの資格保有者が在籍していることも多いので、住宅ローンについて相談することをおすすめします。

住宅ローンにどんな種類があるのか、気になる方は、「住宅ローンの種類ってどれくらいあるの?」をご覧ください。

 

STEP 10  不動産の引き渡しを受ける

最後に、不動産の購入価格から手付金を差し引いた残金を売主に支払います。

金融機関から直接、売主の口座に振り込んでもらうことも可能です。これによって残金決済が完了したら、不動産の引き渡しがおこなわれます。売主から鍵を受け取り、司法書士による登記がおこなわれ、晴れて不動産購入の手続きが終了し、入居開始となります。

 

以上が不動産購入の流れになります。必要な手続きや注意点について理解は深まりましたか?

新築の場合は、引き渡し前に新居の状態をチェックするために、内覧会が開かれます。この時に契約と違う箇所や欠損などを発見すると、修繕を依頼することができます。内覧会でのチェックポイントについて詳しく知りたい方は、「内覧会でチェックしたいポイントは?」をご覧ください。

 

不動産売買に関するご不明点等ありましたら弊社までお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが丁寧にご対応いたします。

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