買取制度とは、不動産会社が不動産を直接買い取るサービスのことです。
不動産の売却方法は、主に「仲介」と「買取」の2種類です。仲介の場合は、不動産会社に仲介依頼して、買主を探してもらうことになります。しかし、買取の場合は、不動産会社が買主になりますので、買主を探す手間がなく、すぐに不動産を売却することができます。仲介依頼をして売却するよりも、販売価格が8割ほどに下がってしまうというデメリットはありますが、早く売りに出せる点は大きなメリットです。これから不動産を売却しようと考えている方に向けて、ここでは買取制度がどんな方におすすめなのかご紹介します。

すぐに不動産を売りたい方

不動産を所有していると固定資産税や都市計画税など、様々な費用が発生します。もちろん不動産の売却活動を進めている間にも、こうした費用はかかり続けています。売却活動が長引けば、それだけ多くのお金が必要になりますし、新居を購入する場合のスケジュールにも影響が出るでしょう。不動産売却にかかる費用を抑えながら、新居の頭金やもろもろの経費を早く用意したい方に、買取制度はおすすめです。

買主を探す仲介での販売の場合は、不動産が売れるまで早くても3ヶ月ほどかかります。しかし買取制度であれば、1ヶ月ほどで売却できます。媒介契約や販売活動などの工程を飛ばして、すぐに売却できるのです。大まかに言うと買取制度であれば、不動産の査定、買取金額の決定、売買契約の締結、入金・引き渡しの順で不動産の売却が完了します。通常よりも成約までの時間を大幅に削減することができるわけです。不動産売却にスピードを求めるのであれば、買取制度を利用してみるとよいでしょう。

売却活動が面倒な方

不動産の売却を仲介してもらう場合、様々な契約や売却活動を行うことになります。不動産会社との媒介契約はもちろん、内見にともなう準備や販売交渉など、その内容は多岐にわたります。適正な販売価格で不動産を1円でも高く売りたい場合、こうした売却活動は非常に重要です。しかし、働きながら売却活動をする方にとって、こうした一連の活動が負担になる場合もあるでしょう。不動産購入に関わる連絡を受けてもすぐに対応できないかもしれませんし、返信が遅れてしまったことで、売却につながるせっかくの機会を逃してしまう可能性もあります。そもそもそういった連絡自体が煩わしい方もいるかもしれません。

買取制度であれば、こうした売却活動は行いませんし、買主がいなくなる心配もありません。不動産会社が直接買い取る形ですので、買主を探す手間や仲介にともなう契約などは不要になり、煩雑な手続きなしに不動産を売却することが可能なのです。

不動産を確実に売りたい方

買取制度には、「仲介」と「買取」を合わせたサービスが用意されていることもあります。「買取保証サービス」や「買取制度付き仲介方式」などの名前で呼ばれています。これは、不動産会社に仲介を依頼したものの、不動産がなかなか売れずに成約に至らなかったとき、不動産会社がその不動産を購入するサービスです。つまり、仲介で売れなかった不動産を、不動産会社が買い取るわけです。

もちろん、仲介での販売を進めているときは、希望価格で売りに出しています。それでも、売れなかったときのリスクヘッジとして、市場価格の7割~8割くらいの価格で不動産会社に売却できるのです。これなら「不動産が売れない」という心配はなくなります。確実に不動産を売却したい方におすすめのサービスです。

不動産の売却を周囲に知られたくない方

不動産を売却する際、ホームページや住宅情報誌などに売却したい不動産の情報を掲載して周知活動を進めていきます。ですが、中には特殊な事情で、不動産の売却を周囲に知られたくない方もいらっしゃるでしょう。そういった方にも買取制度はおすすめです。
というのも、買取制度では、不動産会社が直接不動産を購入するので、周知活動を行う必要がないのです。そのため、周囲に知られるリスクを軽減することができます。

買取制度には、ここで紹介した以外にも、瑕疵担保責任が不要になったり、心理的な負担が軽減されたりなど複数のメリットがあります。
ただし、特に「早く売りたい」や「周囲に知られたくない」などの理由がないのでしたら、すぐに不動産会社に買い取ってもらうのではなく、まずは仲介での販売を検討してみてください。

やはり、仲介での販売のほうが、より高い価格で売り出すことができますから、基本は仲介での販売を前提に考えるべきでしょう。もし「どの売却方法にすればよいか迷っている……」という場合は、弊社までお気軽にお問い合わせください。専門のスタッフが丁寧にご対応いたします。

 

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